これまで「適度な距離」や「快適な距離」をおくことが、「さじ加減」だという話をしてきました。
現代の日本の家族は、核家族化、少子化によって、
一般には母子がかなり密着した形で子育てが行われています。
多くの母親は、子供ができるだけイヤな思いをしないように、
辛い目にあわないように、十分な環境で勉強できるようにと、
かいがいしく世話を焼くようになりました。
それでは、すぐに願いがかなう現代の子供たちは、めぐまれているのでしょうか。
とんでもありません。
フランス思想家のルソーは、
「子供を不幸にするいちばん確実な方法はなにか、それをあなたがたは知っているだろうか。
それは、いつでもなんでも手に入れられるようにしてやることだ。」と述べています。
もちろん、子供の生活環境をよくすることは母親としての当然の務めですが、
ここにも「さじ加減」があるということです。
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